■金銭教育
中央教育審議会というのをご存知ですか。文部科学大臣の諮問機関のひとつです。文部省設置法でただ一つ設置が明示されている審議会だそうです。1952年に設置以来、我が国の教育改革はこの中教審を中心に行われてきました。
この3月の答申の中に参考として「今後の審議において計画に盛り込むことが考えられる具体的な政策目標等の例」というものがあります。この中に、初めて投資教育にかかわる文言“経済”という単語が登場しました。「生涯にわたり自立的な生活を全うすることができるよう、経済をはじめ広く社会の仕組みに関する学習の機会を充実する」という1行が書き加えられたのです。
投資教育を行なっている者からみればこれは大変画期的なことなのです。
今までも中学校・高校によっては投資教育を行なっている学校はありました。しかし、欧米の投資教育と比べるとまだまだ相当な差があると認めざるを得ません。
例えば、高校の政治経済の教科書を見てもわかるように、金融・証券に関する記述は日本の教科書で平均4ページほどです。ところが、アメリカでは80ページ近い既述がされているのです。
また、中学校で金銭教育のセミナーを開催するときも教育委員会より「お金儲けの話はしないでもらいたい」という注意を事前に受けました。金銭教育、投資教育というのは「お金儲け」の話ではありません。そのようなことを注意すること自体、まだまだ認知されていない証拠なんだと思ってしまいます。
ところが、前述したように、先ほどの文言が加わったのです。
今後は、そのことを受けて経済、金融といった学習機会が増えていくことに期待できるのです。と同時に、私たちの役割も重要になってきます。
実践を通じて得た経済、金融の知識を活かし、場当たり的でなく、しっかりしたカリキュラムの中で健全な金銭感覚の育成はもちろんのこと人間形成的な性格を持った幅広い教育を目指さなくてはならないからです。
これからが大事です。
(2003/6/4 川口一晃)
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