金融商品販売法
 金融機関とのトラブルに巻き込まれた経験はありますか。もしくは、金融機関に関するトラブルを聞いたことはありますか。例えば「預金と同じです」と言われ、それ以上の詳しい説明を受けることなく株式投資信託を購入し、気が付いたら元本が半分になっていた。つまり、価格が株式市場の動向によっては上がったり、下がったりする旨の説明がされていないというケースを耳にします。また、「利子が高い」ということだけで外貨預金を勧められ預金したところ円高の影響で元本を割り込んでしまった。即ち、為替の影響を受けるという説明がされていないケースもあります。これらのトラブル解決に役に立つのが今回紹介する「金融商品販売法」です。 

この法律は証券会社や銀行などの金融機関が顧客に対して商品の内容を充分に説明することを義務付けています。例えば、株式や為替などの投資では相場の影響によって価格が上がったり下がったりすることがある、つまり、価格変動のリスクがあるということを説明しないといけません。また、債券などでは投資した先の会社が倒産する可能性もある、といった信用リスクの説明もしなければなりません。説明しないといけない項目のことを重要事項と呼んでいて、ほとんどの金融商品が重要事項の説明の対象となっています。

では、この説明を金融機関が怠るとどうなるのでしょうか。実は、重要事項を説明しなかったことにより、損害が生じた場合には顧客側から損害賠償が出来るのです。ただし、その損害賠償の額に慰謝料などは含まれません。例えば、夫婦二人で計画していたヨーロッパ旅行の資金200万円で株式投資信託を購入。しかし、行こうと思った時に元本が半分になっていて旅行にいけなくなった。元本が減る可能性があるとの説明は受けていない。この場合に慰謝料を含めて500万円の損害賠償を出来るかというと、これは出来ません。賠償額の範囲は元本から減った額になります。そして、顧客が重要事項の説明を受けなかった、ということを立証できれば請求できるのです。ただ、法律で守られている部分はあるにしてもトラブルは避けたいもの。金融商品を購入する時は注意しましょう。

(2004/02/29川口一晃)


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