急増する自己破産
 1990年以降のバブルの崩壊とともに、日本経済は長い不況のトンネルの中へと入ってしまいました。「失われた10年」とも言われています。リストラを進め、従業員の給与も削減し、しまいには従業員の解雇も行われ、それでも耐え切れなくて倒産していった企業も多く見られました。

でも、つまずいたのは何も会社だけではありません。個人でも倒産、つまり、自己破産が急増しています。10年前の破産申立件数は年間およそ1万1000件です。ところが、2000年には12倍の13万件、90年の1年分の破産申立件数が今や毎月の件数になってしまった感じです。直近での月間の破産申立件数は2万件を超えています。すなわち、年間24万件を超えているのです。この数字がどれくらいかというと、1年間で中規模の市の全市民が破産しているのと同じような状況なのです。

自己破産者急増の背景には、150〜200万人を超える多重債務者がいるといわれています。多重債務の原因は以前は、遊興費、飲食、交際費といったものが多かったのですが、最近の特徴は生活苦・低所得がトップで以下、病気・医療費、失業・転職が続いており、不況の影響で生活破綻が増えていることが窺えます。

このように、生活破綻した場合の救済措置として自己破産制度がある、と言ってもいいでしょう。自己破産の手続きは、支払い不能状態による自己破産という申立書地方裁判所に提出して破産宣告を受け、その後に免責の申し立てをして決定がなされると、初めて借金がゼロになるというものです。

住宅だけは手放したくないから住宅ローンは払う、といった「一部の債務だけは除く」といった手続きは取れません。もし、マイホームだけは守りつつ多額の借金を何とかしたいというのであれば、民事再生法の適用を考えるのも一つです。民事再生法が適用されれば、住宅ローン以外の借金はかなり減らすことができます。でも、手続きが複雑で時間がかかります。いずれにしても債務で人生が破綻するのは避けたいものです。

お金を借りるときは慎重に考えましょう。

(2005/06/12川口一晃)


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