■株式市場と数字
株式市場にはさまざまな数字が存在する。例えば、「半値、八掛け、二割引」という言葉を聞いたことのある人はいると思う。株価が大天井をつけたときに株価が到達するであろう安値のメドを計算するときに使う数字である。それによると高値の凡そ三分の一の株価になってしまう。
他にも、6,13,26や5,10,20といった数字もある。これは移動平均線で使われる数字である。6などは証券取引所が土曜日も取引を行なっていた頃の1週間(月〜土)の日数を表す。よって、週休2日の現在は5日が主に使われる。
このように、相場の世界では無味乾燥に思えた数字に突然と生命が宿るのである。
ところで、これらの数字の中に「美の数字」というものがある。絵画、建築をはじめとしたアートの世界に共通した数字の存在だ。古来の日本、詳述するのであれば、室町時代以前には1:ルート2という関係が使われていた。この比率は法隆寺の建築にも使われている。他にも、二人の皇子を左右に従えている聖徳太子の絵(下図)にも使われている。
皇子の身長を1として出来上がる正方形の対角線つまりルート2を半径として引いてみると聖徳太子の身長と一致するのである。
このように、古来より日本の文化には1:ルート2の関係が多く見受けられるのである。
そして、室町時代以降に明の国より黄金分割比が伝来する。
この黄金分割比1:1.618(1:0.618)は自然界の美しいものが持つ比率と言われている。ピラミッドの建設、パルテノン宮殿、モナリザ、そして日本では桂離宮等に使われている。
我々の体でいえば、つむじも黄金分割比である。つむじが美しいか否かは別にしても、自然界で美しいといわれる多くのモノはこの黄金分割比で説明できるのは事実である。
実は、株式市場ではこの黄金分割比が古くから使われている。理由はいくつか考えられる。森羅万象あらゆるモノを織り込んで推移する株式市場であるならば、自然界の法則にしたがって動いても可笑しくないであろう、と考えるのもその一つ。
そうした中から考え出されたのが、ペンタゴン・チャートなのである。ペンタゴンはすべて黄金分割で出来ている。5角形の一辺と対角線の関係をはじめどこから分解しても黄金分割比が出てくるのだ。そして、株式のチャートで利用すると株価はペンタゴンの中を対角線に沿って動いたり、交点などの頂点に吸い寄せられたりしながら動く。また、その交点の位置を境に株価の流れが変わったりする、つまり、変化の時間帯を表してくれる。ペンタゴン・チャートに出会った瞬間、私の体の中には新しい息吹が宿った。
(2003/04/09記 川口一晃)
Copyright(C) 2003.kazuaki kawaguchi All rights reserved.
Powered by Phi Concept Inc.